夜のピクニック / 恩田陸

っつか、卑怯です。
高校3年、毎年恒例の、深夜の、80km歩行会。
最初はクラスごとの団体歩行、後半は気の合う者同士の自由歩行。
こんな設定の話が面白くならないわけがない。
1晩のこのイベントに、青春の全てをギュギュっと濃縮した話です。

青春が濃厚すぎて、やりすぎの感は否めないけど、
そんなことより早いテンポで次々におこるイベントごとの
「あ～、その感じ分かる分かる」感にどうでもよくなってしまう。

「きょうのできごと」、「花とアリス」に通ずる雰囲気があるこの本。
帯に書かれている、「新作にしてすでに名作」と言うコピーに
（どっかで聞いたようなコピーだな）偽りなしです。