ここ最近芥川賞作品は「文芸春秋」で読んでます。
そこで、「グランド・フィナーレ」が掲載されている最新号を手に取って見たものの、石原慎太郎氏の選評を読んだら買う気が失せた。
石原さんの選評での「グランド〜」は褒められたものじゃなかった。
それに前回の「猛暑の夏枯れ」と称された「介護入門」が個人的にはかなり「はぁぁ〜〜〜?、なんだこりゃ」というものだったので、今回もそんな気がする。
それよりも「グランド〜」を読む気が起きなくなって理由が、他の選考委員が選考理由に「この人にはそろそろ賞をあげてもいいんじゃない」程度で決められているという発言があったから。
もちろんこの発言が「グランド〜」を指しているとまでは書いてないし、自分で読んだわけではないので、批評する立場にはないけど、作家経験を選考理由とするのであれば、俺でもできるぞ。そんなんで、芥川賞を選んでいいのか。
芥川賞ってのは、日本の文壇ではもっとも権威があり、最高の評価であると思っていたのに、そんなことで決められているとしたらかなりがっかりです。
個人的はある一定の水準を超えた作品にだけこの賞は与えられると思ってます。そうポンポンとたたき売る賞じゃないって。それなのに、商業的に受賞作、受賞作家を売り出すためなのかしならないけど、そんな安易に賞を与えてしまっていいのかね。これじゃそこらのベストジーニスト賞とかと変わらないじゃないか。賞を与えるに値するだけの作品がなければ「受賞作なし」としてもいいじゃないか。これじゃなんのための選考委員か分からん。
賞が作品の価値を高めるのでなく、作品が賞の価値を高めるようでなくては、その賞は絶対に形骸化していく。そういう視点で作品を選んでほしいと思う。
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